ビジネスと教育はとても関連性が高いと言われています。
顧客教育、新入社員教育、など教育によってビジネスのパフォーマンスは大きく変わるためです。
この記事では、エニアグラムセールスの本質を理解するために、セールスの定義を広めに考えてみようと思います。
その上で、教育にエニアグラムを活かすにはどうすればいいかをお伝えしていきます。
セールスを理解するとビジネス以外にも活かせる
セールスはどんな時でも誰にとっても必要な考え方です。
なぜならセールスとは、何か提案をすることで相手の行動を変えること全般とも言えるからです。
「相手の行動を変える」と言っても、相手を不幸に陥れたらそれは詐欺です。
それはセールスではないです。
自分の都合のいいように相手を動かす力であると同時に、それが相手にとってより良き未来に導く力でなければいけません。
つまり、正しいセールスマンシップとは、相手が知らない情報をお伝えすることによって相手がより良い選択ができるように導いてあげるということですね。
これはリーダーシップの考え方ともすごく近いのではないか、と思います。
何をもってセールスというかの定義をどう捉えるかによって、ずいぶんと説明の仕方が変わってしまうのですが、この記事ではそのセールスの定義をちょっと広めに捉えていきたいと思います。
その上で、エニアグラムセールスと教育について考えていきたいと思います。
ビジネスと教育の関係
と、エニアグラムの話に入る前に、もう少しセールスの定義をちょっと広げた話をさせていただくと、実はセールスとはマーケティングの定義ともかなりの部分が重なっています。
一般的なセールスというと、マーケティングフローの最後のクロージング部分のことを指します。
ですが、実際のセールスマンシップは、マーケティングフローの最初の段階である、集客や教育の時点でも発揮するものでもあります。
マーケティングというと、お客様の流れの全体像ですね。
マーケティングでやるべきことは、商品のクロージングに進む前の段階で、お客様のほうから「買いたいけどどうすればいいですか?」と言っていただくための前提条件を作るということなんですね。
マーケティングフロー
マーケティングのフローの3ステップは下記の通りです。
- その商品に興味ありそうな人を集客する
- そのお客様に対して、情報提供をして正しい判断ができるように導く
- 購入するかどうか確認する
このポイントは、最後のクロージングが押し売りではない、ということです。
その商品を手に入れたことでお客様がどうなれるのか、どんなメリットを得ることができるのかということを理解していただくプロセスを経るので、心から納得して買うことができるからです。
よくセールスでイメージされる、嫌がられるような営業ではないということです。
お客様の声を聞いて、お客様の望みをしっかりとちゃんと把握して、それからようやくセールスに進む必要があるんです。
その前の段階をいかに丁寧に整えていくのかというのが、このマーケティングなんですね。
ユーザー目線でお客様のことを知ろう
どのマーケティングプロセスにおいても、お客様のことを知ろうとする考え方がないと的はずれな提案になってしまいます。
そのお客様のためにという姿勢がセールスマンシップなんですね。
ですから、このマーケティングにおいては自分自身がお客様のことを知ろうとする、学びの姿勢が必要不可欠です。
つまり、自分自身に対しての教育が必要になってくるということです。
これが、私が繰り返し「ユーザー目線を磨こう」とメルマガやブログで言ってる真意なのです。
社員への教育
もちろん社員を雇っているのであれば、社員に対しての教育も必須です。
ビジネスと教育は密接に関わっているのです。
もう少し違う側面からビジネスにおける教育を考えると、たとえば社員教育があります。
ビジネスパートナーへの教育
同じ会社の社員だけでなく、一緒にビジネス展開をしているビジネスパートナー同士も含めまれます。
一緒にビジネスをする側の教育をしないとお客様と同じスタンスで向かうことができないですからね。
お客様への教育
それから、お客様への教育も必須です。
教育というとお客様を下に見てるようでちょっとイメージが悪いかもしれないですけども、要するに情報の提供ですね。
これを教育と考えてもらえたらと思います。
さらにお客様に対して教育するだけではなく、先ほどお話したようにお客様から学ぶ姿勢も必要です。
共に学ぶ「共育」と言ったほうがいいかもしれません。
情報の提供、そして共有。
これをお客様に対して提供すると。
そうすると、お客様から信頼をいただくことができるので、
「いつも情報を提供してくれてありがとうございます」
「必要な情報を提供してくれて助かっています」
と、いうように感謝の言葉をいただけるようになるわけです。
これがファン作りや見込み客作りに直結します。
社員を自分のファンにしてしまえば、その会社に素晴らしい人材が集まるようになっていきますし、お客様への教育が進むと紹介してもらえたり口コミやシェアがSNSで広がるなど、ビジネスが回っていくということなんですね。
で、エニアグラムを理解すると教育の視点が増えるので、具体的なアプローチの発送が広がっていくようになります。
ここからようやくエニアグラムセールスと教育の話に進んでいきます。
あるトレーニングジムの例
私がビジネスで関わっているあるトレーニングジムがあります。
そこの社員さんのエニアグラムを診断してみると、タイプ7の人もいれば、タイプ3の人もいました。
そして、社長はタイプ2でした。
>>各タイプの解説についてはこちらのkindle書籍でお伝えしています
このようにエニアグラムの価値観タイプがばらばらだったんですね。
タイプ2は世話好きで面倒見がよくて、おせっかいになんでもしてあげるタイプで、人間関係を重視するタイプです。
でも社員はタイプ3は目標達成重視タイプですし、タイプ7は自分が楽しいことが大事。
ですから、そのタイプ2の社長にとっては、タイプ3、タイプ7の社員のことを、どこかちょっとつかみどころがないなと見ていました。
決して否定するわけじゃないんですけどね。
ただ「いまいち自分の価値観では理解がしきれないところがある」と、そういうふうに考えていました。
そうなると、相手にどう思われるだろうか、と思ってしまうので、本音のコミュニケーションがなかなか難しくなってしまいます。
相手にどう思われるだろうか、と気にしすぎると、本音が言えなくなりますから。
人間関係を改善する方法
エニアグラムに当てはめて考えてみると、タイプ2のいいところと悪いところが、その社長からは出ていました。
そして、その社員の様子を聞くと、それぞれタイプ7、タイプ3のいいところ、悪いところも出ていたんですね。
エニアグラムを通して社員教育を考えていくと、いいところが出ているのであれば、それを伸ばせばいいですし、悪いところが出ているのであれば、接し方を変えなければいけない、とう事実に気づけるわけです。
気付いたらその瞬間に変化することが可能になります。
別に社長が一方的に押し付ける必要はありません。
社員のことを深く理解することができれば、その社員との絆を深めてさらに長所を伸ばしてあげたり短所を防ぐこともできるようになります。
その相手の理解のためにエニアグラムを使うと非常に有効なんですね。
自己主張(情報発信)をしよう
社員教育をするためには、しっかりと自分の意見を主張して、そして相手に納得してもらうような話し方をしないといけないです。
そのためには、社員が何を求めているかを知る必要があります。
これはお客様に対するセールスマンシップと同じなんですね。
そういうふうに、
- 相手の主張をちゃんと理解した上で、自分の主張は自分の主張でしっかりと伝える
- だけど、押し付けるわけではない。
これが、正しいセールスマンシップと言えるのではないかと思います。
エニアグラムセールスで長所を武器にしよう
有名な事例では、ある学習塾なんかでもエニアグラムが応用されています。
ビジネスにおける教育じゃなくて、本当の学生の教育ですね。
たとえば「ビリギャル」という映画にもなりましたが、学年ビリのギャルが1年で慶応に合格した実話があって、その指導者である坪田さんという方がいます。
坪田さんによると、このビリのギャルっていうのは、このタイプ7の生徒だったそうです。
タイプ7というのは、楽しいことが大好き。
だから「大学は楽しいところだよ」と繰り返し伝えてモチベーションを高めてあげたそうです。
タイプ7は現実離れしているように見えたとしても、一回火が付くと、頑張れてしまうんですね。
一方で、もしその女子生徒がタイプ6だったら、ものすごい安定志向で、堅実派です。
だからぶっ飛んだような目標を立てても、ぜんぜんやる気が出ないし、むしろ逆効果にもなり得るということなんですね。
このように、相手のタイプに合わせて教育方針を変えてあげることで、適切な指導が可能になるということですね。
今回はですね、このエニアグラムセールスと教育について解説をさせていただきました。
もしかしたら分かりづらい部分もあったかもしれませんが、何か質問があれば、ぜひともお気軽におっしゃっていただけたらなと思います。
ぜひコメントもお待ちしています。
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