クロスセルは単なる売り込みの手段ではなく、お客様の信頼を得るための手段である。
私はこのような考えでクロスセルをしています。
クロスセルとは、購入した商品に関連する追加の商品を提案する販売手法のことです。
たとえば、カフェでコーヒーを注文したお客さんに
「一緒にスコーンはいかがですか?」と提案する。
これが典型的なクロスセルですね。
もしあなたがこのクロスセルを行っていないなら、ぜひ今すぐ取り入れることをおすすめします。
クロスセルを行うべき理由
クロスセルをおこなうとどのようなメリットがあるのか?
主にこの3つです。
メリット1,顧客単価の向上
顧客一人あたりの購入金額を増やし、売上を拡大することを目指します。
メリット2,顧客満足度の向上
顧客にとって便利で役立つ提案をすることで、購入体験を向上させます。
メリット3,リピート率の向上
顧客が満足感を得られると、リピート購入や他の商品への興味が高まります。
どんどん売り込みをかけるので信頼を失うものだと考えている方がいますが、実際はその逆。
実際にやってみると信頼は増していきます。
そう、クロスセルとは単なる売上アップの施策ではないんです。
売上を伸ばすことができるだけでなく、信頼も増していくなんて最高だと思いませんか?
でも、なぜクロスセルで信頼が増すのか?
主に6つの理由があります。
理由1. 顧客のニーズを理解していると感じさせることができるから
クロスセルで提案される商品が、顧客が求めているものや役立つと感じられる場合、「このお店やサービスは自分のことをよく理解している」と思ってもらえます。この「理解されている」という感覚が信頼感を生む重要なポイントです。
例:カメラを購入した際に、バッテリーや三脚など「使いやすさを高める商品」が提案されると、顧客は「この会社は自分が本当に必要なものを分かっている」と感じます。
理由2. 専門性をアピールできるから
関連商品やサービスを提案することで、その分野に詳しい専門家であるという印象を与えられます。この専門性が顧客の信頼感を高める要因となります。
例:健康食品を販売している企業が、商品の摂取タイミングや他の補助サプリを提案する場合、顧客は「健康についての知識が豊富で頼れる」と感じます。
理由3. 購買体験の質が向上するから
クロスセルは、顧客にとっての購入体験を便利で快適にします。特に、「自分では気づけなかった必要なもの」を提案されたとき、その便利さや配慮を信頼につなげることができます。
例:家具を購入した際、同時に組み立てサービスや保護マットを提案されると、顧客は「自分の負担を減らしてくれる」と感じ、信頼感が増します。
理由4. 追加価値を提供するから
クロスセルの提案が、顧客のライフスタイルや購入体験にプラスの影響を与えると、ブランドへの信頼感が増します。特に、「役立つものを提供してくれる」と感じると、顧客はそのブランドや企業に好感を持つ傾向があります。
例:スポーツジムが会員に対して、食事プランや栄養サプリを提案する場合、健康の目標達成に寄与する追加価値を提供しています。
理由5. 継続的なサポートの印象を与えるから
クロスセルを通じて、単なる販売で終わらず、顧客が商品を活用するための長期的なサポートを行う姿勢を見せることができます。これにより「この会社は自分の成功や満足を本気で考えてくれている」と感じてもらいやすくなります。
例:オンライン講座を提供した後、追加の教材やサポートサービスを提案すると、顧客は「この講座は自分の成長を真剣に考えている」と感じます。
6. 顧客との関係性を強化するから
クロスセルのプロセスは、顧客との対話やコミュニケーションを深めるきっかけになります。信頼は、こうした一貫性のあるポジティブな関わりから生まれます。
例:定期購入サービスで「今なら特別価格で関連商品を追加できます」と提案することで、顧客との接触機会を増やし、関係性を深めます。
こんな事例があります
同じ人がこのように立て続けに商品を購入してくれました。
12月29日17:46 34,800円
その1時間15分後 29,800円
翌朝6:55 30,600円
こんな感じで累計95,200円の売上になりました。
もし最初の販売だけだったら34,800円で終わっていたところ、クロスセルを2つ用意していたことで売上が約2.74倍になりました。
私のところでは、こんなことがちょこちょこ起こります。
もしクロスセルをやってなかったら、と思うとゾッとします。会社の売上が2分の1以下になってるはずです。
でも、もしあなたがクロスセルをやっていないなら、それは伸びしろです。
やるだけで2倍以上の売上を目指せるはずです。
やらない手はありません。
クロスセルの注意点
クロスセルを行う時に注意しなければならないことは、お客様のために提案するという姿勢を大事にすることです。
自分が儲けたい気持ちが前に出すぎると、押し売りになりかねません。押し売りは嫌われます。でも、お客様のために提案する気持ちが前に立てば、「提案してくれてありがとう」と言ってもらうことができます。
これが唯一の注意点です。
ちなみに、クロスセルの回数に制限はありません。いくら多くても大丈夫です。なぜなら、お客様のために提案するものだからです。
お客様のために提案する気持ちで、クロスセルを行うようにしましょう。
コメント