ウィンザー効果を『効果的に』使いこなす方法とは?

今回は、ウィンザー効果についてお話をしていきたいと思います。

ウィンザー効果というのは、心理学で使われている言葉です。

口コミや第三者の声は、人の心理の中で、信頼を獲得するのに有効であるという心理的なテクニックのことを言います。

他人の口コミや第三者の声があると、人は信じやすくなる、という心理があるわけですね。

たとえば、心理学のテクニックとして言われている言葉を恋愛において応用すると、誰かが好きだと言ってもらう、などです。

自分で直接伝える言うよりも誰かに言ってもらった方が、ストレートに信じやすい状態で聞いてしまう。

そんなウィンザー効果を使いこなす方法について、考えていきたいと思います。

目次

実は昔から使われているウィンザー効果

ビジネスにおいても、コピーライティングや動画など言葉で伝える時に、他の人の実例などをたくさん話すと、良い結果が出ます。

最近、心理学でウィンザー効果と言われているだけであって、昔からずっとそうです。

古典というのも、論語や仏教の経典、キリスト教の聖書もそうですが、誰かが言った物語なんです。

口コミや第三者の声とは少し違う部分はありますが、他人の事例を使ってストーリーで伝えようとしているところが、本質には同じです。

古典というのは、全て論理的に説かれたものというよりも、小さなストーリーをたくさん寄せ集めたものが多いです。

是の如く我聞けり、如是我聞なんて言いますが、自分が言ったことに対して師匠はこう言っていた、という小さなストーリーの集合体という形式になっているものがすごく多いんですね。

誰かが言っていた、偉い人が言っていた、という言葉があると物事を伝えるのにすごく便利だし、信頼を獲得しやすいということです。

ウィンザー効果を使いこなすためには、テクニックと信頼をセットにして考えていただきたいです。

ウィンザー効果をテクニックとしての表面上の理解だけではなく、なぜその効果が得られるのかという、本質の部分とつなげていただきたいと思いましたので、まず最初に古典についてお話をしました。

テレビショッピングでもバンバン使われている

直接的な例を挙げると、通販番組です。

どんな商品を紹介するときも、商品の説明はほんのちょっとだけで、まず最初に感想ばかり立て続けに紹介されますよね。

いろいろやってみて、そちらの方が結局売れるから、今みたいな番組構成になっているわけです。

通販サイトや口コミサイトの例

テレビの通販番組だけでなく、インターネットを見てもどのサイトもそうですよね。

食べログや、@Cosmeというのは化粧品や美容系の情報のサイトですが、口コミサイトと呼ばれたりもします。

ウィンザー効果サイトです。

Amazonで本や家電を買うときも、レビューを参考にすると思います。

これも、実際使った人がどうだったのかというストーリーで、他人の声です。

ヤフオクもそうです。

どれだけ良いよと相手から言われるよりも、実際使った人の体験談が、買う前の人にとって一番役に立つということです。

この口コミ、第三者の声を使うと、信頼獲得に有効に使えますので、お客様の声を聞いたり少しでも集めたりしていくというのは、ぜひした方が良いです。

ウィンザー効果が逆効果になることも!?

それから、ウィンザー効果は心理学のテクニックとして有効だとお伝えしてきましたが、場合によっては逆効果になってしまうこともあります。

簡単に言うと、テクニックに走り過ぎると、逆効果に働く場合があるのです。

口コミは信頼を獲得するために紹介するものです。

しかし、信頼とはテクニックではなく、体当たりで本音でぶつかった時に本当の信頼を獲得できるものですよね。

第三者の声というのは、本当のことを明らかにしてくれているからこそ信頼に繋がるのですが、気持ちを考えるということを忘れて、テクニック至上主義のようにテクニックに走ってしまうと、その目ざとさはバレてしまいます。

人の心理を思い通りに操作することなんてできるはずがないんです。

人はそんなに馬鹿ではないということです。

相手を自分の思い通りに動かせる、という見方をしている人が本当の信頼を得ることができるでしょうか?

自分だけが利益を得ようとするのが、バレてしまいます。

テクニックというのは、信頼を獲得するためのテクニックですから、本質の信頼とは何かを、まず最初に考えていただきたいと思います。

本当に自分は、相手の気持ちを考えているかとういうことです。

ストーリーが信頼獲得に役立つ理由とは?

信頼を得るということを考えていった時に、ストーリーがすごく役立ちます。

認知心理学とか脳科学の分野の説明がすごくわかりやすいと思っているので、説明させていただきます。

まず、人の物語というのはついつい聞いてしまうというのがは、人間が生き延びるための本能なんだということです。

人は、自分が経験していない未来のことは分からないため、少しでもリスクを減らしたいと思います。

昔でしたら命を落とす危険が大自然のどこにあるのか、体験していないことは分からないわけです。

ですので、そういう危険なことを体験した人がどういう危険に出会ったのか、そしてその時にどう乗り越えたのかということを、生き延びるために知る必要がありました。

生きるための本能として、他人の経験は潜在意識に入ってくるようになっているのです。

食べなかったらお腹が空くように、心臓が無意識で動くように、制御できるできないではありません。

脳にプログラミングされているので、意識と別のところで勝手に動いている。

生きるための本能とはそういうものなわけです。

それを使ったテクニックとして、神話の構成というのはそういう物語になっていて、コピーライティングで役に立つと言われています。

ファンタジー映画などは、成長の過程を描いていく構成が見られますが、全てが生きるための本能に訴えかけているので、役に立った、勇気が出たという情報として伝わりやすくなります。

ブログがなぜ集客に有効なのか?

ブログの記事なんかは、まさにこれになります。

ブログ記事のライティングなども、こういうことを考えていくと、書きやすくなると思います。

順番としては、最初何に悩んでいるのか、その悩みを解決して自分が望む状態にたどり着くために解決策としてあることをやってみたところ、こういう結果になりました。

こういう時系列だと思います。

これが、そのままストーリーになるということです。

そしてこの結果というのは、成功した結果だけが役に立つかというとそうでもありません。

失敗した結果も、すごく役に立ちます。

同じ失敗を繰り返さなくて済みますから、どんな結果であろうとストーリーというのは、勇気が出たり不安がなくなったりするなど、役に立つ価値のある情報になります。

人が生きるための本能としてあるからこそ、本質的なところで信頼が得られるのです。

今度は使いこなすことを考えていくと、信頼をちゃんと考えなければなりませんので、テクニックに走るのは逆効果みたいなことをしてはいけません。

話は聞くだけではだめ!アウトプットをしよう

それからもう一つ、重要なことをお伝えします。

それは、ストーリーを聞いて学んでいるという状態だと、使いこなすことはできない、ということです。

確かに、いろんな人の話は役に立ちますし、勇気が出ますし、自分もやってみようと思えるかもしれません。

しかし、ただ話を聞いて終わってしまうという人は、話を聞いても聞かなくてもその人の人生にはどんな変化も起きないのです。

話を聞くだけでは意味がないです。

別の言い方をすると、人のアドバイスを聞かないと何も行動できない人を思い浮かべてください。

周りにいますよね?

そういう人は、普段のコミュニケーションにおいても仕事においても、信頼されませんよね。

何度も言うように、信頼を獲得するテクニックとしてのウィンザー効果なわけです。

ウィンザー効果を自分で使いこなすためには、信頼を得られる自分になっていないといけないということになります。

人の意見ばかり聞いている人は、信頼されません。

聞くだけではなく、自分の意見やストーリーを話せますか、ということです。

自分からの発信です。

これを自分から発信できる人が、相手に喜ばれる状態を作ることができます。

失敗を恐れていないだろうか

失敗を恐れて何もやらなかったり、上手くいくと分かりきっているのにやらなかったりするというのは、変化すること自体を恐れているという状態でもあります。

そのままでは人としての実力がつきません。

確かに、人の話を参考にするというのは大事なことではあるのですが、その前提として、自分自身が行動し、自分が情報を出す側になるということです。

仕掛ける側と仕掛けられる側

ビジネスの分野になるともっとシビアで、いつまでも仕掛けられる側でいいのかということを、考えてみると分かりやすいと思います。

普段人の話を聞く、何を買うか考えたりするなどいろいろな判断するときは、無意識のところに働きかけられていているので、実はマーケティングを仕掛けられているということになります。

本当にそれが自分にとって良いものでしたら良いかもしれませんが、いつまでも仕掛けられる側でしかありません。

ですがそれでは、人の気持ちを動かす側にはなれません。

ウィンザー効果という言葉をいくら知っていても、生活の中や恋愛、ビジネスの分野において、使えなければ意味がないということです。

心理学に精通して研究を続けている心理学者が、人間関係全て良いのかと言ったら必ずしもそうではないように、知っているけど使いこなせていないという人はすごく多いので、それではウィンザー効果自体を学ぶ意味すらなくなってしまいます。

こういう勉強をするのであれば、自分が仕掛ける側というと少しいやらしいので、自分が人の気持ちを動かす側になりましょう。

価値を提供できる側になろう

価値を提供するためには、何をしなければならないのかというと、自分のストーリーを語れば良いわけです。

何に悩んでいて、どうなりたいかを考えたので、あることをやってみると、こういう結果になりました、ということです。

その結果は、失敗でも成功でも良いです。

人から話を聞くだけではなく、役に立つ情報を発信する側になりましょう。

そのために、自分のストーリーを語れるようになりましょうということを、最後にお伝えしたいと思います。

当たり前なことですが、ストーリーを語れる状態にするためには、普段から行動もしておかないと、話せることがありません。

普段から興味を持ったことは、まず行動してみるということが大事になります。

そしてその体験談を、人に話していきましょう。

そうやって価値を提供できる人は、信頼を稼ぐことができます。

ビジネスにおいても恋愛においても、人間関係全般にメリットがありますので、ウィンザー効果を知識として知るだけでなく、使いこなしていただきたいと思います。

 

この動画ではマインドマップを使って、分かりやすく解説していますので、合わせて参考にしてくださいね。

この記事を書いた人

作家/マーケター

人生の試練に打ちのめされた20代を経て、自分らしさを軸にした文章術を武器に独立。人材開発とマーケの2軸で活動中。人の強みや才能を引き出す独自のカウンセリング技術を開発。千葉生まれ、広島育ち、大分、熊本、静岡、福岡、新潟を経て現在は東京在住。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次