今回は、ステップメール構築とシナリオの組み方についてお話をしていきたいと思います。
ステップメールを構築するときには2つの視点があって、ステップメールそのものをどうやって構築すればいいのかということ、それから、全体のマーケティングの中で、ステップメールをどうのように位置付けるのか。
この2つの視点があります。
それによって、シナリオの組み方も変わってくるので、順番にご説明をしていきたいと思います。
まずは、ステップメールそのものの構築において、必要な要素について解説させていただきます。
ステップメールを構築するための前提条件を押さえよう
まず、知っておかないといけないのが、ライティングの原則ですね。
ステップメールというのは、いわばメールマガジンですからシンプルに言うと、文章で人にものを伝えるためのツールです。
そのメルマガが順番に届くように、マーケティングの仕組みを作り、自動化させると。
そのために便利なツールとして、このステップメールがあるわけです。
ですので、このステップメールの本質というのはメルマガであって、文章で情報を届けるためのものですから、
ライティングの原則をしっかりと押さえておく
必要があります。
ライティングの原則は3つあって、
- 誰が
- 誰に
- 何を
この3つの要素です。
この誰がというのは、あなた自身ですね。
あなたがどういう存在なのか。
これがつまりは、あなた自身のブランディングになってくるわけです。
同じ情報を届けるにしても、Aさんが届けるのか、Bさんが届けるのかによって、伝わり方が全然変わってしまうということですね。
そして、次に「誰に」はターゲティングですね。
このターゲティングができていないと、このステップメールの構築というのは絶対にできないのですね。
そして、何を。
誰がと誰に、の2つが明確になるからこそ、どういうメッセージが適切なのかを決めていくことができます。
誰が、誰に、何を、の3つの要素。
このライティングの原則を抑えることが、ステップメールの構築をする上でなくてはならない、最もベースの考え方になっていきます。
そして土台を整える
その上で、もう少しこのステップメールを構築する土台を考えていきたいのですが、マーケティングを効果的に行うために、この土台が必要になってきます。
あなた自身のことを知る
まず1つ目が、あなた自身のことを知る。
これは、あなた自身の体験談や、あなたのクライアントの体験談ですね。
あなたのクライアントは、あなたが関わることでよい変化が起きたはずですので、そのクライアントのことを話すことで、あなたの仕事の仕方であったり、あなたがどういう仕事をしてきたのかを伝えることができます。
つまり、あなた自身のことを伝えることができる貴重な情報になります。
お客様のことを知る
お客様に、喜んでもらうためにはどうしたら良いか。
ステップメールですから、メールの読者様ですね。
喜んでもらうことができれば、あなたのファンになってもらえるわけです。
あなたのファンになってもらうと、あなたの提案をすんなり聞いてくれるような状況を簡単に作ることができるわけですね。
そのためには、お客様からの信頼を獲得する必要があって、そのためには喜んでいただくという発想が、絶対に必要なのですね。
どうすればお客様に喜んでいただけるのか。
それで、喜んでもらうにはどうすればいいかというと、
お客様のことを知るしかない
のですね。
お客様のこと知らなければ、喜んでもらうことはできないということです。
好みを知らないとプレゼントすらできない
例えば、何か、人にプレゼントを送るときのことを考えてもらいたいのですが、プレゼントを送って喜んでもらおうと考えますよね。
そのときに、どうすれば喜んでもらえるのかについて考えてみると、相手の好みを知らないと考えることすらできませんよね。
相手がどういうことを求めているのか。
どういうことが好きな人なのか。
そういう相手のこと知らないと、プレゼントを渡してもぜんぜん喜んでもらうことができないということです。
ステップメールの読者さまも全く同じです。
ステップメールを構築して、情報を届けて、お客様に喜んでもらう。
ステップメールの構築においては、
お客様の悩みを把握する
ということです。
お客様の悩みをしっかりと把握することで、どういう情報を提供すると喜んでもらえるのかということが見えてくるわけですね。
あなたが伝えるべきメッセージとは?
そして、この3つ目が、伝えるべきことは何か、です。
伝えるべきことが何かを明確することが大事なのですが、実際のところ複雑になっているケースが多いのですね。
では、これを明確にするとはどういうことか。
要するに、あなたはそのステップメールで何を伝えたいのか、これを一言で言えるかどうかということなのですね。
もし一言で言えないのであれば、それはつまり伝えるべきメッセージがぼやけてしまっているということになります。
どうしてもあなたが最も伝えたいメッセージは、繰り返し伝えていく必要があります。
人の記憶というのはすぐになくなっていきますので、大事なことは繰り返し、繰り返し、伝えていかねばならないのです。
ですので、1回言ったからといって、相手に分かってもらえると思わないようにしましょう。
例えば、私が組んでいるステップメールのシナリオで、ライティングの教材の販売用のステップメールがあるのですが、その中で繰り返し伝えているキーワードは『ユーザー目線』です。
結局のところ、
ユーザー目線が大事なのだということを伝えたい
わけです。
これが分かれば、あたなの悩みというのは解消できて、あなたが理想とする未来に辿り着けるのですよと、そういうメッセージを伝えるために『ユーザー目線』というキーワードを繰り返し使っています。
あなたがステップメールを通して伝えたいことを一言で言うとどうなるか、言語化していきましょう。
マーケティング思考で3Mを整えよう
ここでお話してきたマーケティングの土台は、実はそのままライティングの原則にも当てはまります。
まずは、このステップメールを構築するときには、土台をしっかりと作っていくということ。
ステップメールの仕組みを作るときには、
行き当たりばったりでは難しい
です。
なので、まずは、全体像を描くことが大切です。
全体の設計をするということです。
ここではマーケティングの土台作りという言い方をしています。
マーケティングの3Mを整える
そして、このマーケティングについて、もうちょっと別の角度からお話すると、マーケティングの3Mと言われている要素があります。
- 1つ目のMがmarket(マーケット)
- 2つ目のMがmedia(メディア)
- 3つ目のMがmessage(メッセージ)
このマーケットというのは、お客様のことであり、市場、ニーズです。
あなたが届けたいメッセージを受け入れてくれる人たちが、どのくらいいるのかということですね。
そして、メディアというのはブログ、Youtube、電子書籍、リアルセミナー、など様々ありますが、ステップメールもメディアの1つです。
ステップメールというメディアを使って届ける。
メッセージというのは、メッセージそのままですね。
これが、マーケティングの3Mになります。
もしステップメールを構築しても結果が出ないというときには、この3つMの内どれかがおかしいということです。
なので、結果が出ないときのチェックポイントとして、3つの要素を頭に入れておくと便利です。
そして、マーケティングの3Mの3つの要素も、このマーケティングの土台である、
- あなた自身のことを知る
- お客様のことを知る
- 伝えるべきことは何か
とも一致していきますし、ライティングの原則である
- 誰が
- 誰に
- 何を
の3つの要素とも一致していくのですね。
ですので、こういったステップメールを構築するために、
- このマーケティングの土台を作る
- そして全体設計をする
ということを、行っていただきたいなと思います。
紙に書き出すとどんどん出てくる
先ほどマーケティングの土台でお話をした、
- あなた自身のことを知る
- お客様のことを知る
- 伝えるべきことは何か
については、どんどん紙に書き出してみてください。
頭で考えるだけでは、絶対に分からないですし、本を読んでもセミナーに参加しても分からないです。
あなた自身のことですから。
外から知識を増やすのではなく、あなたの内にある経験をただ紙に書き出してみるほうが早いです。
経験をしてない人は世の中にいませんので、これはシンプルにやるかやらないかだけです。
具体的な手順は後ほどお話をしていきたと思います。
ステップメール構築のコツ
そして、このステップメールを構築するときのコツなのですけれども、完璧を目指さないということが1番大事です。
いきなり完璧なステップメールを書くことはできない。
つまり、書いた後で修正するものとして、どんどん書き進めていただきたいということです。
とりあえず、
7日分のステップメールとして構築
してみてください。
設計、構築をして、それから、長くしたり短くしたりといった調整をしていくといいです。
まずは構築してみるというのはライティングの世界では当たり前の常識で、プロのコピーライターでも、1回、何かセールスレターを書いたときに、書きっぱなしには絶対にしません。
まずは書いてみる。
そして、マルチテストを行います。
次に、次にABテストやスプリットテストを行います。
このテストを繰り返してブラッシュアップをしていきます。
このように、Aパターン、Bパターン、どっちが反応がいいかというのをしっかりとチェックするのですね。
そして、チェックをして、実際のお客様のニーズを確認して、そして、修正をしていくわけです。
とりあえず、こうだろうということで1回書いた上で、テストをして、マーケティングの3Mをもう一度整え直していくということですね。
その過程を経ることで、はじめて反応の高いステップメールを構築することができます。
これはマーケティング思考の基本です。
プロですらこの労力が当たり前なわけですから、もしあなたがはじめてステップメールを構築するということであればなおさらですね。
いきなり完璧なものを書こうとして、うんうん頭で唸っていくら考えても時間のムダです。
修正することを前提としてステップメールを構築をするようにしてください。
シナリオの組み方
次に、ステップメールを構築するときのシナリオの組み方について説明をしていきます。
シナリオを組むときは、必ずゴールからの逆算をしてから組んでいきます。
そのステップメールを書く目的は何かを決めるということですね。
別の言い方をすると、お客様にステップメールを読んでいただくことで
お客様にどうなっていただきたいのか
ということです。
そして、この時に喜んでいただく状態を作らないといけません。
あなたがお客様に対して、どういう状態になって喜んでいただきたいと思っているのか。
それが、ステップメールのシナリオの最後のゴールの部分として明確にイメージできていることが大事です。
たとえば、セールス目的のステップメールであれば、
「素敵な商品を紹介してくれてありがとう。」
「販売してくれてありがとう。」
「売ってくれてありがとう。」
と言われるにはどうしたらいいのかということを考えていくわけです。
ちゃんとしたセールスの手順を踏めば、売ってくれてありがとう、と言われる状態は簡単に作れます。
なぜなら、お客様のことを真剣に考えて、お客様の悩みを真剣に解決していくわけですから、そのために必要な教材だったら喜んで買うわけですね。
たとえば、お腹が空いているときに、何か美味しい食べ物を販売したら、こんな美味しいものを売ってくれてありがとうと言うと思います。
どのような商品、どのようなサービスであっても同じことになります。
こういった、
- マーケティング思考
- ゴールからの逆算思考
で、シナリオを組んでいく必要があります。
シナリオを組む手順
ゴールからの逆算をしていくために大事なことが、紙に書き出すということでした。
まずはお客様の悩みをなんだろうかと、100個書き出してみてください。
これは、ブレーンストーミング的にどんどん書き出していき、合っているとか合ってないとか関係なくて、数を出すということが大事です。
まずは、発想を広げていきます。
こういう悩みもあるのではないか、こういう悩みもあるのではないかという発想をとにかく広げていくということです。
そして、その上でお客様にどうなってもらえたら良いか、についても100個書き出していきます。
それから、あなた自身の体験談と、それに紐付く喜怒哀楽の記憶をそれぞれ、トップ10書き出す。
今までの人生の喜怒哀楽トップ10ですから、10×4で40個ですね。
どういうときに嬉しいと思って、どういうときに怒りを感じて、どういうときに悲しくなり、どういうときに楽しいと感じるのが、あなたという人間なのかということです。
もちろん、これは、あなたのステップメールで伝える内容に関わる内容であればあるほど、当然使いやすい情報になっていきます。
こういった情報を書き出していくことで、マーケティングの土台を整えていくことができますし、メッセージが自然と見えてきます。
そして、
- 何を伝えたら良いか
- どういう順序で伝えたら良いか
ということが見えてくれば、ベストなシナリオを組むことができます。
このステップメールのシナリオを書く時には、別の記事で解説しているAIDMAの法則に従って書いていくというのが1つの型になりますので、まずはそこから練習してみてください。
詳しい順番はこちらの記事で解説しています。
→
マーケティング全体設計とステップメールの位置付け
そして、それから最後にメディアの組み方についてお話をしたいのですが、ステップメールというのは、ステップメール単体でいくら良いステップメールを書いても、その効果が最大限発揮できるとは限りません。
なぜかというと、ステップメールは、あなたのビジネスのビジネス設計の全体像の1部分でしかないからです。
ですから、そのステップメールの単体で使うのではなくて、組み合わせて使う必要があります。
例えば、
- ブログとステップメール
- フェイスブック広告とステップメール
- フェイスブックとステップメール
- ステップメールとリアルのセミナー
このようにウェブのメディアを掛け合わせたり、ウェブとリアルのメディアを組み合わせたりするわけです。
そもそもメディアというのは組み合わせて使うことで、はじめてマーケティングとして機能させることができるものです。
ステップメールについても同様の考えでOKです。
ステップメール単体で考えるのではなく、その前の流れとその後の流れの両方を考えていく必要があります。
ステップメールの前
ステップメールの前というのは、ステップメールに登録してもらうまでの流れです。
どうやってリストを取得するのか。
この集め方によって、全く同じステップメールに登録してもらったとしても、その後の反応率というのは全く変わってきます。
どういう人を集めるのか。
この時点で、実は半分以上は決まってしまうのではないかなと思います。
もしかしたら、6割、7割は、集め方の時点で決まっていると言ってもいいぐらいかもしれないです。
そのぐらい、どういう人を集めるのかということが大事なのです。
よく言われる表現を使うと、どういう属性のリストを集めるか、ということですね。
ステップメールの後の流れ
このステップメール単体で、成約率を最大化し、売上を最大化するというだけでは非常にもったいないです。
あなたのビジネスにとってすごくもったいない。
どういうことかというと、そのアフターの流れで、しっかりとリピートをしてもらったり、その後のバックエンドの商品につなげていくようにマーケティングの設計をしていただきたいのですね。
そうすることで、登録をしてくださったお客様に対して、より満足度の高いサービスを提供することができ、お客様により喜んでいただく状態を作れるからです。
そして、お客様に喜んでいただけた結果として、LTVが上がっていきます。
LTVというのは、顧客生涯価値と訳されますが、一旦、あなたのお客様になっていただいたお客様が、生涯に渡っていくらあなたにお金を払ってくださるのかということですね。
継続的にお金を払ってくださるのはなぜかというと、それだけお客様があなたに感謝をしている証拠なわけです。
どのようにして、お客様にありがとうと言ってもらえる状態を作るのかについて、ステップメールが終わった後にシナリオを構築していくべきです。
どうやったら更なるありがとうを作れるのか?
ということを考えて、このマーケティング、あなたのビジネス全体のマーケティングを描いていただくとよいと思います。
今回は、ステップメール構築とシナリオの組み方についてということでお話をさせていただきました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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