当事者意識という言葉は、あなたも聞いたとこがあると思います。

ですが、それをしっかり理解するとはどういうことでしょうか。

「当事者意識、という言葉の意味は何?」

と聞かれて、分からない方はいないと思います。

当事者意識とは、自分事として捉えるということ、ですよね。

ただし、本当にそのことが分かっていると言えるのでしょうか。

言葉を知ってるだけでは何の意味がありませんし、知識にも意味がありません。

意味を持つときとは、正しく理解をしたときです。

正しく理解をしたときとは、行動が変わったときです。

行動が変わらなければ、分かったつもりでいるということになります。

ですので、当事者意識という言葉は聞いたことがあると思いますが、その意味を理解することで行動が変わっているかどうかをチェックしないと、真の意味が見えてきません。

そういう意味で、当事者意識の理解を深めていただけたらと思います。

仕事における当事者意識

当事者意識という言葉は、仕事場で良く使われています。

たとえば、分かったつもりの人や、やったつもりの人は口癖に「だって◯◯だから」という言い訳が出てきます。

起きた出来事に対して自分事としての意識がないのが原因です。

そして、他人や環境のせいにすることで、言い訳がでてきます。

また、よくある言い訳として、

  • 時間がなかったから
  • お金がなかったから
  • 自信がなかったから

というものもありますね。

このように、いろいろな言い方で言い訳をしてくる人は、自分事として受け取る当事者意識が欠如していると言えます。

当事者意識の範囲を広げて考えてみる

自分の責任ではないことを、正当化している人は案外多いです。

しかし、自分が関わった仕事において結果が出なかったものは全て、自分にも責任があると考えるべきです。

たとえば、部下のミスは上司である自分のミスでもある、とかです。

そう考えることで成長の余地が生まれるからです。

これは会社員であっても、独立している起業家であっても同じことが言えます。

結果に対して、自分が責任を持つということです。

自分に問いかけてみると意外な気付きがあるもの

仕事における当事者意識が、どんなときも発揮できているかといったら、心もとないという方もいらっしゃると思います。

当事者意識については自分事として捉えるとお伝えしました。

  • まさにこの話を聞きながら、自分事として捉えていますか?
  • あなたが仕事をしているときに、何かを人のせいにしているときはありませんか?
  • 時間やお金、自信のせいにしていることはありませんか?

ぜひあなた自身のこととして体験の中でそういったことがないかどうか、意識を持って考えてみてください。

そうしながら当事者意識について、理解を深めていただくとよいと思います。

部下に当事者意識をどうやって持たせるか

仕事において当事者意識という言葉を使う場合、部下がやらされ感で仕事をしていると嘆いている管理職の方も多いと思います。

そういう方は、部下が当事者意識を持ってくれないのでどうやったら持たせられるのか、という悩みをお持ちですよね。

部下が当事者意識を持っていない状態とは、どういう状態なのか。

それは、言い訳をしたり、人のせいにしている状態です。

では、なぜこういう状態になってしまうのかというと、上司である人が当事者意識でないから、部下も当事者意識を持っていないわけです。

「なぜ部下が当事者意識を持ってくれないのだろう?」

このように部下のせいにしている時点で、その上司は当事者意識を持っていないですね・・・。

上司がしっかりと当事者意識を持って、かつ、実践をしていれば、その姿勢が部下に伝わって当事者意識を発揮できるのではないでしょうか。

人を変えたければ、まず自分から変わりましょうということです。

これも、当事者意識の一つになってくると思います。

言い訳について

仕事を本気でやらない部下や後輩の中には、

「本気でやりたい仕事かどうか分からない」

という悩みを持つ人がいます。

ゆとり世代に多いのかもしれません。

ようするに今やっている仕事が、自分の人生にどう繋がっているのか考えようとしていないのです。

そして、仕事が自分事ではなく他人事になっている。

つまり、当事者意識が欠如しているわけです。

これだといい仕事ができるわけがありませんよね。

当事者意識は、仕事の質において大きな影響を与えていきますので、正しく理解をする必要があります。

正しく理解し、当事者意識の行動に変えていきましょう。

周囲の人間を批判している場合ではないです。

ぜひ、私たち自身の仕事において、当事者意識が持てているか、自分自身でしっかりと確認をしていきたいですね。

指示待ち人間

当事者意識の欠如をもう少し詳しく見ていくと、指示待ち人間というものがあります。

指示待ち人間というのは、当事者意識が非常に欠如している状態です。

仕事や出来事に対して、主体的に関わっていこうとしていないわけです。

当事者意識が欠如していると、いつまでたっても成長することができません。

人から受けた指示しかできない人は、成長がとても遅くなります。

さらに、考える力もついていきません。

いつまでたっても、人のせいにするような人間になってしまいます。

今まで何度か出てきましたが、

  • 分かったつもり
  • やっているつもり

は最悪です。

本人はいたって真面目なつもり、しっかり考えて発言しているつもりであっても、客観的に見ると無責任な発言や行動になっている場合があるからです。

この状態は、空気が読めない、とも言いますね。

これは本人が真面目にやっているつもりなだけに、かえってタチが悪いです。

自分の中に気付きを作っていくこと

いつまでたっても成長しないのはなぜかというと、自分で気付けていないだけなのです。

自分自身が成長できるタイミングというのは、自分自身で気づいた瞬間に、初めてきっかけを得ることができます。

しかし、当事者意識が欠如していると、いつまでたっても自分で気付くことができません。

ですので、成長しませんし、考える力もついていかず、いつまでたっても無責任な発言や行動を無意識にしてしまうような、非常に良くない状態が続いてしまいます。

本能と戦っていこう

ただし、理解しておかなければならないこととして、他人のせいにする、言い訳をするのは人間誰もが持っている本能でもあるということです。

本能とは、自分自身の命を守るために神様から与えられ、備え付けられたものです。

なので、なくすことはできません。

その理解をしておくと、当事者意識が欠如している状態を自覚しても、決して悲観することもありませんし、落ち込むこともありません。

まずは、その本能に気付くことが大事だということです。

気付きさえすれば、自分自身の本能と戦うことが可能になります。

その一方で、いつまでも気づかずに、指示待ち人間や当事者意識が欠如しているような本能のままの状態で生きてしまうと、仕事において信頼関係を築くのがともて難しくなります。

人間関係全般にも繋がりますので、人生においても非常に苦労する自分自身を作ってしまいます。

恋愛や結婚についてもそうでしょうし、友人との付き合いについても同じことが言えます。

当事者意識が欠如しているのは本能だからしょうがないと言っている場合ではなく、危機感を持たないといけません。

当事者意識をどうやって作ればよいか

ここからは、当事者意識をどうやって育てていけばいいのか、について話をしていきたいと思います。

当事者意識を持つには、まず、学び方を覚えましょう。

学び方というのは、学校のお勉強のように知識をインプットするだけは足りません。

どういう違いがあるかというと、いくら言葉を知っていても知識を知っていても、その言葉や知識自体には何の価値もないということを、最初にお伝えしました。

つまり、言葉を覚えるのではなく、自分の実感として感じる練習をする必要があるのです。

練習とは、言葉を覚えることではなく、身体で覚える必要があるからです。

そのために大事なのは、まず、自分で決断する習慣

決断するとは読んで字のごとく、断ち切らないといけないものなので、痛みを伴うものではあります。

なので、決断すること自体は楽なことではありません。

ですが、自分の中で悩んでいる状態から、痛みを覚悟して決めることで、気持ちが吹っ切れる瞬間があります。

決断する瞬間は苦しみを伴いますが、そのあとは重りがなくなるのでとても楽になります。

自分事として受け取る練習は、一見苦しいように見えますが、そのあとはとても楽になるので、そのための練習だということを理解していただきたいと思います。

そうすると、練習も前向きに取り組むことができると思います。

学び方を覚えるとは、知識を覚えるわけでなく身体で覚えることで、決断する練習をするということになります。

もし自分だったら・・・を想像する

自分事として受け取るとは、

「もし自分だったらどうだろう?」

を考えていくことです。

シェイクスピアの言葉を借りると

「全人類に想像力が備われば、人類平和は実現するだろう」

と言っています。

もし自分だったら、と自分事として受け取ることが想像力だということです。

有名な自己啓発本の『7つの習慣』では、人生の成功者になるための習慣を7つ紹介しています。

その中の第1の習慣として

「主体的であれ」

とスティーブン・R・コヴィー博士が言っています。

まわりで起きた出来事を自分にどういう意味があるのかと受け取るようになることが、人生の成功者になる第1歩目だということです。

中国の古典である孟子の言葉では

「学問の道は他無し。其の放心を求むるのみ」

とあります。

学ぶ者、成長しようとする人はいくつも道があるのではないんだと。

迷う心や自分自身から放たれた心をほったらかしにせず、自分の中に引き戻すことが唯一の学問の道だと言っています。

いろいろな出来事を自分事として受け取ろうということは、西洋東洋関係なく昔からずっと言われ続けている事なのです。

そして、自分の中に気付きを増やしていく

こういった練習を繰り返すことで、自分の中の気付きを増やしていきましょう。

先ほど言ったように、成長しないのは自分で気づけないからです。

裏を返せば、自分で気付くことができれば、それが成長のきっかけに繋がっていきます。

なので、まずは、自分が無意識に流されている、自分の本能をしっかり認めましょうということです。

具体的には、寝る前に1日を振り返ることが有効です。

その日に、自分にどんな本能が働いたか。

ぜひ振り返ってみることをオススメします。

  • 怠けたことがなかったか
  • 人のせいにしたことがなかったか
  • 言い訳をした瞬間がなかったか

そういった自分の本能を確認してみてください。

この現状認識をするということが、第1歩です。

これが気付きに繋がって、成長のきっかけになります。

気付くことができると、そのままでは良くないと自分で分かるようになるので、自分で決断しやすくなっていきます。

痛みを伴う苦しさよりも、現状維持でい続けることの危険に、自分自身で気付くことができるからです。

そうすると、本能は身を守るために働くので、成長しないと危険だという本能の働き方に変わっていきます。

なので無理にやるのではなく、元々持っている本能を上手に利用するということでもあります。

本能というのは、全てが悪いものではありません。

上手に利用してしまおうということです。

本能の逆をいくことも忘れずに

そして、

  • 何かひどいことをされた
  • ものごとがうまくいかなかった
  • 上司に教わった通りに仕事をしたのに上手くいかなかった
  • ビジネスを勉強していて教わった通りにやっても上手くいかなかった
  • 親切にしていたのに裏切られた

など、いろいろなところで本能のセンサーが反応してしまう瞬間があります。

そういったときには、本能に無意識に流されてはいけません。

成長の機会を失うからです。

そういう時は、まず本能を認め、その瞬間に逆をいくことを意識すると、

「もしかしたら流されてはいけない本能ではないのか」

と、冷静になって立ち止まることができます。

ですので、本能の逆をいくということを意識してみると、当事者意識を持ちやすくなると思います。

このときに自分自身の頭のなかに

「なんで◯◯になったのだろう?」

と質問すると◯◯が悪かった、とつい人のせいにしてしまう思考が出てしまうもの。

「じゃあどうすればよかったのだろう?」

と質問すると、ポジティブな答えが見つかります。

物事は表裏一体であることを忘れない

また、本能の逆をいく、の『逆』とは、物事の表と裏をひっくり返してみるということです。

どんなことでも、絶対的な善や悪はありません。

世の中は全てが相対的なものですので、善悪も相対的です。

状況によっては善が悪に変わりますし、悪が善になることもあります。

仕事でいうと、お客様は神様という認識があると思います。

もちろん、間違っているわけではありません。

一方で、お客様が言うことに必ずしも従う必要はなく、自分に合わないお客様は切り捨ててしまえばいいという考え方もあります。

これは状況よりけりな問題です。

たとえば、アドバイスする人、される人など、関わる人が変われば全てが変わっていきます。

お客様をどのように見るべきか。

それは全て、仕事をうまく進めるための解決策として言っているのですが、状況によって全く真逆の意見があるわけです。

物事には全て表裏があるので、絶対的に正しいことや間違っていることはない。

このことを理解しておくと、もし仮に、自分の中の当たり前で判断した時に、ちょっと待てよ、と冷静に立ち止まることができるようになります。

一瞬、

「だって、あいつが悪いじゃないか!」

と思ったとしても、

「まてよ、もしかしたら、自分の感覚がズレているかもしれないぞ」

と考えることができるわけです。

もし誰かが邪魔をして自分に迷惑を被ったとしても、ネガティブにしか受け取らないともったいないです。

なぜなら、迷惑をかけてきた人のさらに上を行けば、あなたは決して影響されずに、さらに先を読んで成功できる人だと認められるチャンスになるからです。

世の中には、想定外のこともたくさんあります。

その想定外の荒波で、上手く結果を残していける人がホンモノの実力者です。

ピンチはチャンス

ピンチやクレームはチャンスだという言葉も、聞いたことがあると思います。

しかし、本能に流されているだけですと、良い部分が見えなくなってしまいます。

悪い本能に引っ張られると感じた瞬間に、本能の逆をいくことを意識してください。

こういう練習が、当事者意識を育みます。

自分の中の物事の受け取り方や価値観、感覚を変えていくことができるからです。

そして、当たり前のように、行動パターンを変えていくことができるようになります。

これが最初にお話しした、当事者意識について意味を正しく理解をしたとき、自分の中の当たり前が変わることで、行動が変わっていくということになります。

まずは小さな行動から変えてみては?

価値観を変えていけば、行動は変わりますが、その逆もまた真なりです。

とにかく小さなことから行動を変えていく、という癖をつけることも有効です。

自分の行動パターンを変える練習です。

例えば、

  • 朝いつもより1分だけ早く起きてみる
  • 寝る前に1分だけ瞑想してみる

などです。

瞑想ではなく、1日を振り返ることでも構いません。

1分を作れないほど忙しい人は、世の中にいないと思います。

忙しいからという言い訳が通用しないくらい、小さな変化でも、自分にとっては大きな意味があります。

行動パターンは無意識にプログラミングされた、自分のくせです。

行動を意識的に変えることで、そのプログラミングを書き換えることができるようになります。

なので、そのくらいの小さなことでも行動を変えることで、自分の中の当たり前の感覚を変えることに繋がるからです。

それから、

  • 通勤時に通る道を1本変えてみる
  • いつもの2倍速で歩いてみる

ということも、ちょっとした行動の変化になります。

自分で決めて、いつもと違うことをする。

このように、自分を変化させ続けると、自分で決めて行動する習慣がついていきます。

すると、行動を通して自分の中の感覚を変えることが、当たり前に変わっていきます。

面白いもので、2倍速で歩くだけで、いつもと違うことを意識的にやることになるので脳が活性化する、ということも、ある研究で明らかになっています。

今までの自分と違うことを意識的に行うということは、今まで使っていなかった脳を使うということでもあるわけです。

当事者意識を高めて、人生を豊かにしていこう

当事者意識は、仕事においても成果の出方が大きく変わってきますし、人生においても人間関係の信頼作り全般において大きく変わってきます。

絶対的な善悪がないように、どんな人でも100点満点で当事者意識を持っているということはありません。

なので、自分の中の欠けている部分を謙虚に認めて、変えていきましょう。

自分を変える。

それが当たり前になっている状態を作ることができれば、当事者意識をしっかり持っていると言えます。

また、自己満足でとどまっていては、

  • わかってるつもり
  • やってるつもり

に過ぎないので要注意です。

自分が変われば、周りの人もいい方向に変わっていくはずです。

仕事においても人生においても、自分が関わることについての結果が変わっていかないとウソですからね。

ですので、周りの人や、周りの環境がいい方向に変化しているかどうか。

これを自分自身の成長度を図る試金石にするといいでしょう。

当事者意識をますます高めて、自分自身の人生を豊かにし、関わる周囲の人にも良き影響を与えられるよう、努力を重ねていきたいものです。

 

動画ではマインドマップを使ってお話していますので、合わせて参考にしてください。