素直さと頑固の意味。素直になる方法とは?

今回は、素直さと頑固の意味、それから素直になる方法ということについて、話をしていきます。

まず、素直さが大事だ、というのは日本人は共通して持っている価値観ですよね。

小さい頃から素直になりなさいとか、素直な方が良いなどと教え込まれてきたと思います。

ですが、この素直さがどういう意味合いを持つのか。

その解釈についてずいぶんと意味合いが変わってくるのではないでしょうか。

いったい素直さとは何なのか。

素直さとはどうやって手に入れることができるのか。

順番にお話を進めていきたいと思います。

目次

素直さの意味とは?

本質的な事柄、人間が生きていく上で原理原則と呼ばれる概念については、どうしても抽象的な言葉になってしまいます。

たとえば、素直さが大事、本気が大事などですね。

じゃあ素直とは何だと、本気とは何だと。

このように目に見えるものではない、抽象的な言葉については、自分なりの答えを見つける必要があるのです。

自分なりの答えを見つける=自分で定義する、ですね。

その前提で、素直さの意味について考えていきたいと思います。

素直の反対語は頑固

素直さの反対の意味を持つ言葉として頑固さ、があると思います。

頑固というのも実態がない抽象的な言葉なので、頑固の意味について考える必要があります。

ここでは素直さについての意味を考えるために、頑固さと比較しながら話をしていきたいと思います。

質問したときの素直と頑固

たとえば、何か質問をしたとき、反応が素直の人と頑固な人とで変わってきます。

例えば、素直な人だったら素直に受け止めて、しっかり答えてくれます。

ですが、頑固な人の場合だとそもそも意見を聞き入れようとしません。

ですので、自分の言いたいことだけを言うような反応をしてしまいます。

仕事における素直と頑固

仕事において考えると、素直な人は、上司や先輩から言われたことをすぐ行動に移すというイメージですね。

ですが、頑固な人はいくら言われても動かず、自分のこだわりや思い込みが優先してしまいます。

恋愛における素直と頑固

恋愛において、どういう出方になるかというと、素直な人は相手の気持ちをちゃんと素直に受け取ろうとします。

それから、自分の気持ちも素直に伝えようとすると思います。

なので、素直な人は恋愛で、気持ちを相手と通わせることができると思います。

ですが、頑固な人は自分のこだわり、主義主張が優先されますので、気持ちがぶつかってしまいます。

ブロックしているので、相手の気持ちを素直に受け止めることができませんし、自分の気持ちも素直に伝えるのではなく、何かこだわりがあるような理屈っぽい言い方で伝えてしまいます。

そうなると、気持ちを通わせることが難しくなってしまいます。

恋愛においてのパートナーとの関係性であったり、仕事においての社内やお客さんとの関係性、それから質問するときとは何かを学ぼうとするとき、他人から何かを謙虚に学ぶときに、素直さと頑固さは大きな違いを生んでしまうわけです。

では、素直という意味について、もう少し考えていきたいと思います。

頑固は果たして良くないものなのか?

素直になれないときは、先ほど話したように頑固な状態です。

しかし、頑固は良くないと先ほど話しましたが、一概にそうとも言えません。

どういうことかというと、頑固だけど憎めない人がいますよね。

つまり、好かれる頑固もいるということです。

先ほど言った頑固は嫌われる方の頑固です。

頑固も少し分解してみると、良い頑固と悪い頑固があるのではないかということです。

頑固なのに好かれる理由とは?

好かれる頑固とはどういうことか考えてみますと、自分のことを本当の意味で大事にしている人は、好かれる頑固な人なのではないかと思います。

自分が本当にやりたいことが自分でしっかりわかっている、逆に自分が本当にやりたくないこともわかっているので、嘘をつかない正直さを持っています。

ここに関しては自分の本当にやりたいこととやりたくないことという、自分の本音に対して素直であったりもしますね。

こういう方は、好かれる頑固なのではないかと思います。

言い方を変えると、信念がある、信念を貫く人、意見を曲げないので信頼できる人、などと言えますね。

このように、本当の意味で自分を大事にしている人は、自分が達成したいことやどういう結果を得たいかなどをしっかりと考えています。

つまり、未来志向の考え方をしているのです。

目的がはっきりしていて、そこに至るまでの計画もしっかり考えているという未来志向の人が、好かれる頑固と言われる人の特徴なのではないかと思います。

戦略的思考ができているかどうか

未来志向の考え方とは戦略的な思考にもつながります。

つまり、自分の未来にどういう目的、どういう結果を得たいかを自分で定めて、そこまでの道筋を自分で考えられていることです。

人生においても、仕事をするときにおいても、恋愛をするときにおいても、戦略的な思考は目標達成をしていくために欠かせない考え方です。

考え方一つ、目的一つで、行動の仕方は全く変わってきます。

仕事の進め方

例えば仕事では、利益を出すのがビジネスです。

これを短期で取ろうとするのか、長期で取ろうとするのか、それによって行動の仕方はずいぶん変わってきます。

どっちの利益を取ろうとして今の行動を選んでいるのか、をはっきりさせておく必要があります。

恋愛の進め方

恋愛の場合は、恋愛のゴールの一つとして結婚がありますし、ただ遊ぶだけという恋愛をするなど、人によってはいろいろな目的があって恋愛をしていると思います。

何を目的として恋愛をするかによって、恋愛の仕方自体が変わってくると思います。

つまり、こういうことをしっかり考えて、自分は何の為に今これをやっているのかを考えられている人は、信念を持っている、自立している人なわけですから、周りから信頼を置かれる人じゃないかと思います。

言うなれば、好かれる頑固、頑固だと言われながらも憎めないし、頼りたくなってしまう人です。

頑固で嫌われる理由とは?

本当の意味で自分を大事にしていない、過去の栄光にしがみつく、机上の空論にしがみつく、などが嫌われる頑固の典型です。

ようは理屈っぽい感じですね。

それから、他者に依存することも、悪い頑固の典型でしょう。

他者への依存状態とは、他の人の言葉に依存することなので、この人がこう言っていたからこうに違いない、と思い込んでしまう状態です。

それ以外の考えが、自分の中で生めなくなってしまうわけです。

思考が固まってる状態です。

思い込んでしまったら、それ以外のことは目に入らなくなりますし、それ以外の選択肢を考える余地もなくなってしまいます。

ですから、他人の言うことをそのまま鵜呑みにする、そのまま思い込むことはすごく危険なことですね。

他者への依存には注意が必要

他者依存はいろいろなところであって、ビジネスでも集客を誰かから教わっているときに自分で考えず、お客様のことも見ずに、他人から習ったことや教わった集客のノウハウに依存することも、依存という状態になります。

恋愛においても、依存があると思います。

こういう状態は、自分を本当の意味で大切にできていないと思います。

自分の中に答えを見つけようとするのではなく、あくまでも自分は今の自分のままでどこか外に答えがあり、それを見つければ今の自分のままでいろいろなことで結果が出せるようになるだろうと、都合よく考えてしまっています。

本当に自分を大事にしていない人は、考え方が固くなってしまいますし、他者依存の人も、思考、考え方が固くなります。

なので、嫌われる頑固となってしまいます。

頑固の固は、かたいという字です。

思考が固いのが、悪い意味の頑固、ということになります。

「なかなか素直になれないなぁ」と思ったとき

自分の頑固さがイヤになった時に「なかなか素直になれないなぁ」と思うことがありますが、もし嫌われる頑固の場合は、変えていかないといけません。

しかし、良い頑固の場合は変える必要がなく、そのまま貫いたほうがいいかもしれませんよね。

さらに、頑固に良い頑固と悪い頑固があるように、素直になることもいい場合と悪い場合があります。

いい素直と悪い素直

まず、素直というのは誰かの言いなりになることなどではありません。

何に素直になるかを、自分で決めることが大切です。

例えば、自分の感情に素直になる、とか、思ったことを口に出す、のが果たして本当の素直でしょうか。

一時の感情に対して、素直に全部そのまま発言したり行動したりするのは、すごく子供ですよね。

精神的に成熟していない、幼稚なだけ、で終わってしまいます。

つまり、一時の表面的な感情や浮ついた感情のまま動くことは、いい素直とは言えない、ということですね。

ある意味素直なのかもしれませんが、そういう素直で良いのかと考えないといけません。

素直になれないなぁ、と思った時は、自分が目指す素直な状態がどういう意味の素直なのかを自分で決めないといけないのです。

あなたの価値観は?

一方で、自分の本当の気持ちもあると思います。

本当の気持ちとは、価値観と言われる部分です。

価値観によって、感情が生まれてくるものです。

例えばあなたが、電車の中では若者は席を立つのが当たり前だと、そういう価値観を持っているとします。

そんなあなたが電車になった時に、すごくチャラい若者が乗ってきて、立っているお年寄りがいるのにお構いなしで席に座ったとき、怒りという感情が出てきますよね。

そういう価値観があるから、怒りという感情が出てきます。

その一方で、チャラい若者はお年寄りが立っているなどは関係なしに、席を見つけて座った若者の価値観を考えてみると、別に座りたければ座れば良いという価値観を持っています。

ということは、もし、この若者が自分と同じような人がまた電車に乗ってきて、お年寄りなど関係なしに座ったのを見たとしても、感情は動かないですよね。

このように、感情というのは、感情が生まれる前に価値観があって初めて感情が生まれています。

つまり、表面的な感情に素直になるのはちょっと違うんじゃないかと思うわけです。

そうではなく、素直になるべき本当の自分の気持ちというのは、この価値観にあるのではないか、と思うわけですね。

中国の古典でも

例えば、中国の古典で『中庸』という本の中に「未発の中」という言葉があります。

詳しく言うと「喜怒哀楽の未だ発せざる、之を中と謂ふ」喜怒哀楽がまだ発していない状態を中と言う、という意味です。

この中を大事にしましょう、と書かれてあるのですが、まさにこれが価値観のことですよね。

(漢文の学者の方からすると、厳密な解釈は違って来るかもしれませんが、ここでは理解を深めるための一つの視点として、古来から表面上の感情の奥を大事にする思想があるということをご理解いただければと思います。)

本当の意味で、自分がやりたいこととは何なのか。

そこに対して素直にならないといけないのではと思います。

素直になれないと思った時には直す必要があるのかを考えよう

素直になれないとき、果たして自分が何に素直になろうとしているのかをまず考えましょう。

もしかすると、素直になれずに頑固だと思っている自分は、直さなくても良い頑固かもしれません。

まずは素直になれていない自分の現状を、自分でしっかりと切り分けていって欲しいと思います。

素直になる方法

今まで素直という意味について、いろいろな角度からお話をしてきました。

最終的になぜ素直にならないといけないのかを考えていくと、やはり後悔をしない生き方をするためだと思います。

よりよい人生を歩むために素直さが大事だ、と言われているわけです。

自分の人生に対して素直になる方法について、最後にお伝えしたいと思います。

人生に対して素直になる

人生の中では思い通りになることも、そうではないことも、いろいろな出来事がどんな人にでも起こると思います。

そんな人生において起きた出来事は、すべて素直に受け止める必要があると思うわけです。

そして、それを自分の成長に変えていくこと、自分が経験してきたことすべてを自分自身の血肉に変えていくことができれば、後悔しない生き方になっていくと思います。

そういう経験や体験は、当然すべての人によって違います。

ですから、素直なあり方は状況によって、また人によって、何を目指すかによって、随分と変わってくると言えるわけです。

ですから、自分にとっての素直さはこうこうであるとしっかり自分で決めている状態になっておく必要があるのですね。

違う言い方をすると、素直とは他人の言いなりになるということではない、とも言えます。

これは分かりやすいですが、他人の言いなりの人生は、絶対に後悔しかないですからね。

他人の言いなりになっていることが素直だと思っているのは、とても危険なことです。

素直なフリをするのは最悪

さらに、表面的に素直なことは最悪です。

素直っぽい振りをするという言い方のほうが分かりやすいかもしれません。

仮に周りから「あの人は素直だね」と言われていたとしても、その人の人生には後悔しか残りません。

表面だけ素直な人は、結局はお腹の中に傲慢さが残っているわけです。

自分を変えるのが怖い、とか、そもそも変えるつもりがない、という感じで、今ある価値観にしがみついている状態です。

しかも、それを周りに見られたくないので、表面だけ素直っぽいフリ、他人の言うことに返事をしているポーズだけという感じです。

こういう人は結局、長い付き合いの中で絶対にボロが出てしまいます。

仕事においても、人生においても、恋愛においても、やはりうまくいきません。

どこかで、ボロが出てしまいます。

表面だけ他人に良い顔をしているのは、すごく良くないわけです。

自分の気持ちばかりを優先させるのは素直ではない

これを裏返すと、周りからよく思われたいという、自分の気持ちだけ優先している状態です。

自分の気持ちを先に立てているわけですから、そもそも人の気持ちを素直に受け入れようという根本的な価値観がない状態です。

これですと、いくら表面だけ素直っぽい振り、ポーズを取ったとしても何の意味もありません。

素直になる方法は、表面上のテクニックではない

自分が素直になる方法は1つしかありません。

自分の人生に対して素直になったほうがいい、ということは、どんな人にも共通だと思います。

ですから、自分の人生に対して素直になると、まず決める。

そして、素直さの定義を自分で決めていきましょう。

自分の中の価値観のところにしっかり向き合っていただいて、後悔しない生き方は何かを、しっかり自分で決める、ということです。

参考までに、私にとっての素直さは、好かれる頑固が素直だ、という定義をしています。

自分のことを大事にしている状態、そのために目的を立ててそこまでの計画も考えている状態、この過程において自分自身も大事にしますし、自分に関わる人も大事にしようと考えているわけです。

そういう生き方が、後悔しない生き方だと思いますので、自分自身の人生に対して本当の意味で素直になるということではないかと、私は定義しています。

これも人によっていろいろな定義があると思います。

これは言語化することが大事で、言語化することができれば、素直になる方法を自分で使いこなせるようになります。

今回は、人生を良くするための素直さについて、素直の意味、頑固の意味を、いろいろな角度からお話をさせていただきました。

 

動画ではマインドマップを使って話していますので、合わせて参考にしてみてくださいね。

この記事を書いた人

作家/マーケター

人生の試練に打ちのめされた20代を経て、自分らしさを軸にした文章術を武器に独立。人材開発とマーケの2軸で活動中。人の強みや才能を引き出す独自のカウンセリング技術を開発。千葉生まれ、広島育ち、大分、熊本、静岡、福岡、新潟を経て現在は東京在住。

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